■ 簿記 始めの一歩 ■

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■ 簿記を始める前に ■

 皆さんこんにちは。皆さんは、簿記(ぼき)って言葉を聞いた事がありますか?

 簿記学習者でも、簿記というものを他の人に説明するのは非常に難しいです。

 専門学校のテキストや市販されている簿記関連の書籍なんかには、難しく説明されています。これはこれで非常に重要な事なんですが、いきなり簿記初心者に難しい説明をしても理解できるとはとても思えません。

 そこで、あえてイメージ的に理解しやすいように大雑把に説明したいと思います。常識外れかもしれませんが、経験上あんまり細かい事にとらわれないほうが良いと思います。完璧主義を否定するわけではありませんが、木を見て森を見ないようではゴールまでかなり長い道のりになるでしょう。

 人のことは言えないのですが(^^;)、私達は基本的に学者を目指すのではなく試験合格を目指すからです。

■ 簿記ってなんだろう? ■

 かなり前置きが長くなりましたね。(笑)

 それでは、簿記の意味について見てみましょう。

 皆さんは、簿記って聞いた事あります?聞いた事のない人には何がなんだか全く分かりませんね。少し知っている人は、ああ、経理の人がやってること?とか、会社のお金に関係のあること?商業高校でやってるあれ?帳簿のこと?検定試験?etc・・・

 みんな正解ですね。もう少し具体的に見てみましょう。

 皆さんは、家計簿(かけいぼ)って知ってます?お母さんがつけているあれですよ。どうして家計簿をつけるのか知ってます?ちょっと考えてみましょうか。

 家計簿は家庭において、現金の収支計算を把握するためのノートといえばいいのでしょうか。簡単に言えばお父さんの貰ってきた給料を一体何にいくら使ったのか、今いくら残っているのかを確かめるのを目的としています。

 そこでお母さんは、今月は××円余ったからヘソクリをしようとか今月は苦しかったから来月はもっと節約をしようかとか考えるのです。

 実をいうとこの家計簿の目的と簿記の目的は全くといっていいほど同じなのです。

■ 簿記の内容 ■

 そろそろ本題です。簿記の文字を見てみるとなんとなく帳簿に記録する?!のイメージが浮かんできませんか?実際そのとおりで、家計簿も簿記も帳簿に記入する事なんかは全く同じです。

 記入するという行為は、はっきりいって忘れないためです。人間は、どうでもいいことなど覚えた事をすぐに忘れてしまう都合のいい動物です。そこで書き留めて記録しておく事によって証拠を残しておこうという事になりました。この考え方も家計簿も簿記も同じです。

 さて、先ほどの家計簿のお話で今月は××円余ったからヘソクリをしようとか今月は苦しかったから来月はもっと節約しようかとか考えるといいました。

 何気なく読んでいたと思いますが、この2行に簿記の目的が集約されているといっても過言ではありません。つまり今後の意思決定のためなどに役立てる資料を作成するために簿記があると考えてもいいのです。

 まず、今月とか来月とかいってますがこれは非常に大事です。ただ単に家計簿を付けっぱなしにする人はいないでしょう。やっぱり一ヶ月ごとに集計を取ってみて自分のやりくりの上手さに自己満足の世界に浸ってみたいものです。また、赤字になった時はもちろん反省してみたりもします。簿記も全く同じで一定期間が来たら集計を取ってこれだけの成果があったんだとみんなにアピールしてみたいのです。(昨日と今日ではどれ位の人が訪れてくれたのか、HPにアクセスカウンターを付けているみたいなものです。(笑))

 更にこのままでは終わりません。家計簿では、成果があれば次もこの調子で頑張ろうと思いますし、成果がなければ反省をして節約するなど工夫をしていかなければならないのです。簿記も全く同じです。同じことの繰り返しでは意味がないのです。

 結論からいうと家計簿も簿記もお金の収支を把握して帳簿に記録し、一定の期間ごとに集計を取って結果を出し将来の計画を立てる!この連続した流れが家計簿であり、簿記であるのです。

■ 簿記と家計簿の違い ■

 それでは、簿記と家計簿の違いはなんなのでしょうか?簡単にいえば家庭でやるのが家計簿。会社などの企業が行うのが簿記です。しかし、もちろんそれだけではありません。

 厳密にいえば家計簿は現金の増減を把握して管理しますが、 簿記においては現金の増減だけではなくその増減の結果となった原因まで突き詰めて把握します。

 つまりこういうことです。どこからかお金を借りてきて現金が増えたとしましょう。

   現金が増えた。 借金をした。 その結果、現金だけでなく借金も増えた。

 簿記の世界では、現金が増えた事による借金の増減まで把握・管理します。これを複式簿記(ふくしきぼき)と呼んでいます。我々が学ぶ簿記はこの複式簿記が前提となっています。ちなみに家計簿は単式簿記(たんしきぼき)といいます。


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