■ 損益計算書 ■

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■ 損益計算書について ■

 いきなり難しい用語が出てきました。そんえきけいさんしょと呼びます。

 損益計算書とは、何なのでしょうか?計算書っていうくらいだから書類みたいですね。何の書類でしょうか。損益という言葉でイメージして見て下さい。

 家計簿のお話のところで、先月・今月と集計を取って比較してみるような話をしたと思います。会社などの企業も同様に、適当な期間(1年くらい)で集計を取ってみてどれ位儲けたかを知りたいものです。それを具体的に実現させたのが損益計算書です。

 イメージ通りでしたか?それでは、具体的な中身について見ていくことにしましょう。

■ 収 益 ■

 ここでは、収益(しゅうえき)について学びます。先ほどお話したように損益計算書は一定期間の会社の儲けを把握します。そこで、その儲け(難しい言葉で「利益」という。)の元となるのが収益といわれるものです。

 具体的には、商品を売上げた代金や銀行にお金を預けていた場合にもらえる利息などがこれに相当します。

   売上・受取利息・受取配当金・有価証券利息・雑収入etc

■ 費 用 ■

 さあ、次は費用(ひよう)についてみてみましょう。費用って一体何なのでしょうか?イメージできますか?カッコよくいえばコストといいます。

 簡単にいうと収益を得るために必要な努力といえばいいのでしょうか。ちょっと難しかったですね。もっと簡単に説明しましょうか。

 例えば魚を食べたくなりました。でも魚が空から降ってくるはずもありません。そこで釣りに出かける事にしました。途中で釣りざおと餌を買って行きました。無事、魚が釣れてめでたし、めでたし・・・・どうですか?かなり強引ですがこの場合魚(収益)を得るのに必要な釣りざおと餌が、費用なのかな?って感じでイメージできればもうオッケイです。つまり商品を売って儲けようと思えば何が必要でしょう。(手ぶらで儲かれば一番いいんでしょうけど・・・)

 まずなんといっても商品(売上原価)が必要ですね。それから宣伝をするために払う広告宣伝費や実際に従業員に支払う給料。おっと、お店を借りている場合には家賃も払わないといけませんね。電気代水道代も必要ですか?イメージできましたか?つまり収益を得るための努力とはこういうことをいうのですね。

 仕入れた商品原価・販売費及び一般管理費・広告宣伝費・水道光熱費etc

■ 当期純利益 ■

 ここまで読まれて収益と費用が切っても切り離せない関係にあるんじゃないか?って思われたあなたは鋭い!!

 なぜなら収益と費用から純粋な儲けである純利益を計算するのです。会社では、毎回適当な期間ごとに集計をするので当期純利益(とうきじゅんりえき)といいます。

 おそらく皆さんのイメージ通りだと収益から費用を差し引いたものが利益なんじゃないか?って直感的に思われると思います。はっきりいってずばりその通りなんです。一定期間の純粋な儲けを求めるには次の算式で計算します。


        当期純利益=当期収益−当期費用


 理解できそうですか?この算式で当期純利益を計算する方法を損益法(そんえきほう)と呼んでいます。

■ 損益計算書の結論 ■

 最後に結論です。損益計算書とは、一定期間の純粋な儲けである当期純利益を算出するための計算表です。その為に一定期間の収益から費用を差し引いて計算します。

損益計算書
 左の図を見てください。損益計算書を簡単に表示しています。ちょうど箱が左右に分かれていると思いますが右側を貸方(かしかた)、左側を借方(かりかた)と呼びます。

 売上などの収益は、貸方項目となります。仕入原価などの費用項目は借方項目です。

 この図では、ある期間において10万円の収益があり、その収益を得るために8万円の費用が発生した事が分かります。そこで、当期における純利益は2万円である事が分かります。

 損益計算書は必ず左右の合計金額が一致します。当期費用+当期純利益=当期収益になってますね。これを移行するとさっきの公式

 当期純利益=当期収益−当期費用

 このようになります。借方と貸方は複式簿記の世界では必ず一致します。これは非常に重要な事ですので記憶の片隅にでもとどめておいて下さい。


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