それでは、続いて買掛金と未払金について学習していきます。これは先程学習しました売掛金と未収金と考え方は全く同じです。つまり売掛金と未収金は販売・譲渡した側で使用する勘定ですが、買掛金と未払金は購入・譲り受けした側で使用する勘定なのです。早速例題で確認してみましょう。
例題1)当社はB社から商品を10万円仕入れ、その代金は来月支払うことにした。
いかがですか?代金の支払いは来月なので信用取引、つまり掛取引ですよね。三分法を前提とした場合には、商品を仕入れたので借方に仕入勘定(費用)10万円になる事はもうお分かりになると思います。そして貸方ですが、将来10万円をB社に支払わなければならない義務を負いますから、負債項目であります買掛金(かいかけきん)という勘定を使用します。この例題では買掛金の増加なので負債の増加になります。つまり貸方に仕訳をする事になります。
(仕 入)100,000 (買掛金)100,000
それでは続けて例題を解いてみてください。
例題2)当社は倉敷商会から土地を100万円で購入し、その代金は来月支払うことにした。
いかがでしょうか?これも信用取引になる事はお分かりですね。但し、この場合は商品売買ではなく固定資産を購入しています。ですから借方(仕入)100万円とすると間違いです。また、貸方も(買掛金)100万円とするのは、今までの流れからすると間違っている事に気づいたのではないかと思います。そうです!買掛金勘定は、主たる営業取引である商品売買の信用取引によって、仕入れた商品に対してのみ使用する勘定だからです。この場合は買掛金に代わって未払金(みばらいきん)という勘定を使用します。それでは、解答です。
(土 地)1,000,000 (未払金)1,000,000
借方は資産である土地の増加で貸方は負債である未払金が増加しています。掛取引の基本的な流れは以上の通りですが、ポイントは商品売買取引なのかそれ以外の取引なのかで勘定科目が相違する事を押さえてください。
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