簿記の問題で長い期間を求める問題が出題されたのなら、結果的に前期以前と当期で分けて計算する方が間違いは無いと思います。特に減価償却の計算などは、期首において償却過不足額の判定計算を行ったりしますし結局のところ計算する事が多いからです。またそれによって前ページで述べた間違いも無くなるメリットもあります。つまり当期首をまたぐ期間を計算する場合は、二段階に分けて考えた方が良さそうです。
上記の場合ですとX年X月(最初の日)から前期末までの経過期間と、期首から11月10日までの経過期間を計算する事です。期首から11月10日までの経過期間も林システムを使ってもいいのですが、期間が短いので皆さんのやりやすい方法で出されてもいいかと思います。
昭和16年8月15日から平成19年4月1日までの経過年月を求めてみましょう。
今まで通り最初の日と最後の日を紙に書いて引き算します。すると3年8月になります。しかし、いくらなんでも昭和16年から平成19年までが3年って事はありません(笑)実は現在の和暦より短い昭和の和暦が開始の日の場合はこのような結果になってしまいます。上の例ですと昭和16年も平成16年も同じ結果になっちゃうって事なんです。
ちょっと特殊なケースですが、こんな時は素直に63を足してあげましょう。後は今まで通りの大小比較を行って解答を導くだけです。ちなみに「小・小」のパターンで、左側が「大以上」の条件に合致していません。つまり下の左の数字も1つ小さくしてあげましょう。
これが解答です。簡単に経過月数65年8月と求まりました。
これで林システムの解説を終わりにします。林システムでは経過年月を算出するのに、1月未満の日数は例え1日のみでも1月と切り上げて算出している点にご注意下さい。この方法ですと、例えば平成19年1月1日から平成20年1月1日までの経過月数は1年と1月になることに注意して下さい。