会社会計(企業会計)の目的
今日で簿記の学習も3日目になりました。もしかしたら最初から一気に読まれた方も多いと思います。
しかし、ここから格段と難しくなるので覚悟して下さいね。複式簿記が何なのかを書く前に会社会計(企業会計)の目的についてお話します。つまり、会社が行う経理・会計が複式簿記を前提にしているからなのです。さて、会社はたくさんありますが実際に何をする所なのか知ってますか?そう、お父さんやお母さんが働いている所ですね!それでお父さんやお母さんは会社で何をしているのでしょう。え?働いてるに決まってるだろって?そう、その通りですね!じゃあ、何して働いているのでしょうか。
「会社」=お金儲けをする所
お金儲けをしている?!まあ細かいことは抜きにして本質はなんだかんだお金儲けなんですよ。
お金が増えるとうれしいですよね。そう、お父さんやお母さんはお金儲けの手助けをするために会社で働いているんです。こう書くとお父さんとお母さんのイメージが悪くなりそうで困りますね(笑)。いつもは「世の中の手助けをしている」とか「もっと便利になるように」とか「みんなを幸せにするために働いているんだ!」とか家の中ではえらそうに言ってますよね。まあ、それはそれで間違いでは無いのですが、「会社」というのはお金を儲けてナンボだと無理やりイメージして下さい。簿記の世界では「会社」中心なんです(笑)
商業簿記と工業簿記
さて、それでは会社はどうやってお金を儲けているのでしょうか?実はその方法は色々あるのですが、物を安く仕入れて高く売る商業活動により儲けるのが一般的だと思います。魚を100円で買ってきてその辺のおばちゃんに200円で売れば100円儲かりますよね!その他には材料を買ってきて組み立てたり加工したりした製品を高く売る事により儲ける方法もあります。いわゆる製造活動ですよね。小麦粉やジャムを安く買ってきてパンを焼いてジャムパンとして販売するパン屋さんも製造活動でお金儲けをしていると言えます。
会社の金庫を管理する!
さて、会社のお金儲けの方法が分かったら次へ行きましょう。以前、財布のお金が増えたり減ったりするのをノートに書いて管理するのを簿記だと言いました。ならば会社のお財布ってあるのでしょうか?実はありますね。ほとんどの会社には金庫があると思います。つまり金庫が会社のお財布です。もしかしたら銀行の金庫に預けてるかもしれません。その場合は銀行の金庫(銀行通帳)が会社のお財布になります。難しいことは抜きにして商業活動をしている会社の金庫を管理する事を「商業簿記」、そして製造活動をしている会社の金庫を管理する事を「工業簿記」とイメージして下さい。そのまんまですね(笑)
複式簿記と単式簿記の違い
それでは複式簿記って何でしょう。単式簿記との違いは?家でやるのが単式簿記で会社でやるのが複式簿記なのでしょうか。実は違うのです。今までは簿記はお金の増減管理だと叫んできました。実は会社の簿記はもっと複雑で金庫だけを管理していればいいって訳では無いのです。「なんだ今までのは全部ウソかよ!」・・・お怒りはごもっともです。でも基本的には間違ってはいません。つまり会社の簿記はお金の増減だけを管理するのではなくて、更に色々なものの増減を管理するのです。これが複式簿記の大きな特徴になるのです。
原因と結果の増減管理!
詳しい事は次回に譲るとして、複式簿記では「原因の増減」と「結果の増減」の対で物事を考えるルールがあるのです。こう書かれると非常に難しく感じるのですが、例えばお財布のお金がいきなり理由もなく増えるわけないですよね?お金が増えたのにはそれなりの理由が絶対にあるはずです。その理由は魚を売った(売上)からお金を貰ったとか、銀行からお金を借りた(借入金)からお金が増えたとか理由があるもんなんですよ。つまり会社が行う複式簿記では、金庫の増減管理だけを記録するのではなく、商品を売った記録とか銀行からお金を借りた借金の増減の管理もするのです。これがおこづかい帳や家計簿と決定的に違うところなんです。どうですか?今回は難しかったことでしょう。今日はこれでゆっくり復習して明日は具体的な内容を見ていきましょう。